民調の導和音を主和音とした民調について考えてみます。
民調の導和音は2つの中間音を構成音として含みますが、この2つの音、a♭とd♭は元々都の中間音でした。短7度民の導和音は主調民導和音に都中間音を付加したものの一部省略した形と同じです。核2和音も同様です。
したがって、この短7度民の導和音は主調民調の導和音でもあって都の旋律を使うことができることになります。そしてこのように解釈した場合、7度民主和音4B♭に収束させることをせず、二重の調で見たように都付加のまま直接主調1度民にもどります（2小節目）。
ここで偶数フレーズを使う場合、民の2ﾒ上下を開始音とするのではなく、都の2ﾒ上下d♭,a♭を開始音にします。
また、短7度民謡音階を使うこともできますが、主調にもどる直前まで民謡音階を使うといくつかの理由から問題が起こることがあります。
下の例では民P2を使っていますが、民ではa♭からcは3メであるため1小節目では下行形導音と目的音が同音になっています。3小節目のように基本形ならば最終音は律の2メとなり良好です。上行音階の2メは2種類あるためこのようなことが起こりえます。
このように読み替えを使う場合、フレーズを限定して練習、演奏した方が良いと思います。
曲例では、1カッコは律、2カッコは短7度琉のフレーズを使っています。
