なぜコンサーティーナを?
邦楽に和音を導入するにあたり、楽器は何が使えるか考えました。
当然、というか当たり前に笙を使いたいと思ったのですが、日本の笙ではあまりに音数が少なすぎます。*1中国の笙も(近親憎悪のためか)音色的にしっくりきません。それでフリーリードの楽器を色々調べてみました。アコーディオン、鍵盤ハーモニカ、ハルモニウム等々。その結果色々な面からコンサーティーナが、私としては良いかなと思いました。
なぜ初めに欧米音楽を練習するのか
目標は邦楽をコンサーティーナで演奏することですが、学習の初めには欧米音楽をやります。
理由としては欧米の音階を学習することが、1、ヨーロッパの楽器であるコンサーティーナを練習する上で当然都合が良い、という点と、2、西洋の音階1つを学習することは、音群として3つの民謡音階、3つの律音階、1つの都節音階、1つの琉球音階のボタン位置を学習する予備となるためです。
コンサーティーナとは?
ヨーロッパのフリーリードの元は中国の笙だそうです。その上で蛇腹の付いたパイプオルガン、アコーディオン、バンドネオン、そしてコンサーティーナは兄弟のようなものです。日本では手風琴と呼ばれる類ですね。
そしてコンサーティーナには大きく分けて3つ、アングロ、イングリッシュ、デュエットという種類があります。その中で笙の代用として一番適しているのはイングリッシュタイプだと私は考えました。
イングリッシュコンサーティーナは比較的にわかりやすく12半音のボタンキーを備えた、蛇腹を押しても引いても同じ音が鳴る楽器です。*2
このシリーズでは・・・
私はこのイングリッシュコンサーティーナを手に入れてまだ3週間目ですが、とりあえずは普通に?弾けるようになること、そして行く行くは新しい邦楽の中でどのように使用していくか、またそのためにはどのような練習をすべきかなどを模索していこうと思います。
それらが完成されたものでない、一種の実験のような回り道を含むものとしてではありますが、少なくとも自分にとって備忘録としては意味があると考えています。「こう考えそうやってみたがダメだった」というような事も含めて。
*1:三味線や箏と笙という組み合わせはすでに例があります。
#下野戸亜弓 現代箏曲の世界 Ayumi Shimonoto:The World of Contemporary Koto music - YouTube
*2:笙も吹いても吸っても同じ音がなりますが、機構は違います。