外縁の響

音楽のガイエン、そしてゲエンとしての響

イングリッシュコンサーティーナの練習51-Aマイナー(イ短調)

Aハーモニック・マイナースケール(和声的短音階)のボタン配置です。全てすでに使ったボタンで、Cメジャーのgに♯が付いたものと同じです。黄色丸がそのg#、赤丸が主音です。小さい字のA♭はG#の異名同音です。

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AHmボタン

a3〜a4が低音域、a4〜a5が中音域、a5〜a6が高音域で、低音域は第2、中高音域は第1ポジションで取ります。

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基準音ax4

片側でaから上のオクターブ内のボタンはAmM7と同じ音(ラ、ド、ミ、ソ#)、になります。

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AmM7

片側のaから下のオクターブ内のボタンはBm7-5と同じ音(シ、レ、ファ、ラ)、になります。

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Bm7-5

2オクターブのAハーモニックマイナースケール

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Aマイナー・スケール

1段目の練習曲は主に左手のためのもので、1オクターブ高い2段目の譜面は主に右手で弾くことになります。

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Aマイナーまみれ

下段の曲は3列目、R3のボタンは、3指でも2指でも弾けるように練習します。

 

今までやった基準音を全て弾くと1オクターブが7音になりました。これはGナチュラルマイナースケールと同じになります。

基準音として1つ1つポジションとして弾く練習です。

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全基準音+aオクターブ

が、音階としてオクターブで弾く場合は、

上行の時は低い音は上に9度上がり、高い音は下に7度下がります。

下行の時は低い音は上に7度上がり、高い音は下に9度下がります。

(この点、より詳しくはこちら。)

 

イングリッシュコンサーティーナの練習50-草競馬伴奏付き

複旋律の練習

主音aを保続音*1としてAM7,Bm7の分散和音を弾きます。上の数字は指番号で3小節目の赤い数字2は5度上のaと同じ指で押さえます。下の数字は両声部の音程です。この音域では左手で弾きますが、4小節目のg#は右手のa♭でも代用できます。

伴奏準備A-1

オクターブ高い場合は右手で弾くことになります。

伴奏準備A-2

草競馬 伴奏付き

下の楽譜は1段目がメロディーと伴奏全体で符幹(音符の棒)が上を向いている音符が旋律声部(メロディーライン)で、下を向いているものが伴奏声部(ここではベースライン)です。2段目は右手で弾く音を書いています。3段目は左手です。

⊓∨記号は⊓が蛇腹を引っ張る(広げる)、∨が蛇腹を押す(縮める)記号です。

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草競馬伴奏付きA

練習の仕方:①1段目を見て旋律声部だけを覚えます。指使いは2、3段目のものを使います。②1段目を見て伴奏声部だけを覚えます。指使いは2、3段目のものを使います。③2段目、右手だけを弾きます。④左手だけを弾きます。⑤右と左を合わせて弾きます。

 

ベースが1拍ずつ弾いて休むを続けます。ずっと伸ばすよりむしろ簡単な面もあります。3小節目のメロディーとベースのリズムのずれがちょっとやりにくいですね。メロディーは4拍目まで伸びていることにも注意して弾きます。

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草競馬伴奏付きA2-1

 

7小節目は和音が2拍ずつになるので少し練習が必要です。

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草競馬伴奏付きA2-2

12小節目1拍目の左手は繋がりからベース音aを小指で弾きます。3拍目で薬指に戻します。

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草競馬伴奏付きA2-3

 

最後16小節目はスタッカートで弾きます。2、3拍目は和音になります。

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草競馬伴奏付きA2-4

次につなぎ目を練習し、4小節から8小節、12小節と伸ばしていきます。全体をつなげて最初の手順を繰り返し、全体を完成させます。

この曲は1オクターブ上でも弾くことができます。

 

*1:和音とは関係なく伸ばされた音

イングリッシュコンサーティーナの練習49-Aメジャー(イ長調)

Aメジャーのボタンです。A♭の小さい字はG#の異名同音です。

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Aメジャー・ボタン

低音域a3〜4は第2ポジションで取り、中音域a4〜5と高音域a5〜6は第1ポジションで取ります。

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ax4

片面でaから上に1オクターブ内の音を取るとAM7(ラ、ド#、ミ、ソ#)と同じ音になります。

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AM7

片面でaから下に1オクターブ内の音を取るとBm7(シ、レ、ファ、ラ)と同じ音になります。

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Bm7

2オクターブで分散和音をやります。上の譜例の3小節目のg#は7度下の基準音aから取ります。下の譜例1小節目の4拍目g#は指をボタン上に残しておき、3小節目のaを9度上として取ります。2小節目の4拍目g#のボタンからも4小節目で9度下のaを取ります。

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AM7/Bm7

Aメジャースケールの2オクターブです。

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Aメジャースケール

練習曲です。

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Aメジャーまみれ1

その1オクターブ上です。2、3小節目のdは2指で取っても3指で取っても良いので、両方練習しておきます。

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Aメジャーまみれ2

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Aメジャーまみれe

 

音階練習

曲を練習する前に、少し音階練習をやっておきます。

すでにやった形です。低音、中音、高音域で演奏可能です。

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音階練習10A

 

音階練習8の4音のフレーズを逆さにしたものです。こちらは中音域のみで演奏可能です。

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音階練習8-2A

 

イングリッシュコンサーティーナの練習48-伴奏付き鳥の歌 

ここでも音楽的というより学習としてこの段階に相応しいものを練習します。具体的には簡単でしかも和音を表現できるもの、ということでベースラインのようなものを付けます。

下の楽譜は1段目がメロディーと伴奏全体で符幹(音符の棒)が上を向いている音符が旋律声部(メロディーライン)で、下を向いているものが伴奏声部(ここではベースライン)です。2段目は右手で弾く音を書いています。3段目は左手です。

⊓∨記号は⊓が蛇腹を引っ張る(広げる)、∨が蛇腹を押す(縮める)記号です。基本的に2拍ごとに返しますが、6拍伸びているところもあり(7〜8小節目)ます。練習の最終段階以外ではもちろん守らなくても構いません。

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鳥の歌 伴奏付きCマイナー

前の伴奏付きの「子守唄」同様に、練習の仕方としてはまず、①1段目を見て旋律声部だけを覚えます。指使いは2、3段目のものを使います。②1段目を見て伴奏声部だけを覚えます。指使いは2、3段目のものを使います。③2段目、右手だけを弾きます。④左手だけを弾きます。⑤右と左を合わせて弾きます。

練習は少しずつ、2小節とか4小節ずつやります。次の譜面は1〜4小節目です。ちなみに、この曲はアウフタクトがあり最初の小節は1拍しかない不完全小節なので小節数としては数えません。1段目の上に小さいアンダーラインのある数字が小節番号です。vibはビブラートの記号です。

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鳥の歌 伴奏付き1

左手2指で弾き始めると1小節目は3指になり、4拍目は2指で3列目のf を弾くという形になります。3小節目は右手で指替えが必要になります。vibビブラートは音楽的にはちょっとカッコ悪いかもしれませんが、練習のためにつけておきます。

 

5小節目の1〜2拍は前の短旋律のこの曲とは違い8分音符に分けます。1、2カッコの「中」は蛇腹を真ん中に戻す記号として私が勝手に考えたものです。長く音を伸ばした後なので空気抜きボタンを使って4分休符の間に蛇腹を戻します。6小節目の2拍目のメロディーcは次の小節の1拍目までタイで伸ばしたいのですが、蛇腹の関係で休符にしました。

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鳥の歌 伴奏付き2

右手6小節目のf#ですが、直前のf を3-2と替え指を使い、f#を3指で取っても良いのですが、7小節目のgを3指で取れることと、3、4指の半音階の練習のためにこのような指使いにしました。指の長さの関係でやりにくすぎたら3指でf#を使っても良いでしょう。

 

続く9〜12小節目までは比較的容易です。

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鳥の歌 伴奏付き3

 

12小節目のメロディーgも3拍目頭まで伸ばしたいところですが蛇腹の関係で休符にしました。14小節目はビブラートをしながら3-2の替え指をするところですね。替え指が目立たないように練習します。

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鳥の歌 伴奏付き4

 

次につなぎ目を練習し、4小節から8小節、12小節と伸ばしていきます。全体をつなげて最初の手順を繰り返します。つまり、①1段目を見て旋律声部だけを覚えます。指使いは2、3段目のものを使います。②1段目を見て伴奏声部だけを覚えます。指使いは2、3段目のものを使います。③2段目、右手だけを弾きます。④左手だけを弾きます。⑤右と左を合わせて弾きます。そして全体を完成させます。

 

イングリッシュコンサーティーナの練習47-指替え2とビブラート

指替え2

複数の声部(メロディーとベースなど)を弾く場合、ボタンを押さえたまま別の指に替える必要が出てくると思います。同じボタンを指を替えて押す練習はもうやりましたが、今度は音が途切れないように抑えっぱなしにする方法です。

指を替えるときに少しはボタンが戻るので、音量に多少の変化が出ると思います。またこの操作で楽器が揺れ、それが蛇腹に影響して音も不安定になりがちですが、これらがなるべく邪魔にならないように練習します。

単に別の指で同じボタンを押す、音階練習3-2と同様、指はどのように替えても良いのですが、決めた方が学習しやすいので基本的には本来の指使いの後、1つ番号の少ない指を替え指として使います。ただ1指(人差し指)に替え指を使うときは替え指は2指(中指)になります。(赤数字で示しました)

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音階練習3-3-1Cマイナー

上の練習曲のオクターブ下です。練習のため、ボタンの4列目は4指(小指)を主な指、3指(薬指)を替え指とします。(赤数字) 

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音階練習3-3-2Cマイナー

次のページでは伴奏付きの「鳥の歌」をやる予定ですが、そこで使う指替えを予習しておきます。

「右2-1」は「右手の2指を1指に替える」という意味で書きました。

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指替え2-1

指替えとビブラート

指替えができてからの話ですが、指を替える時の音の揺れをビブラートでゴマかす?ようなことはできると思います。

ビブラートのやり方は(本当は色々な方法があるのかもしれませんが)今のところ私が思いつくのは左手は楽器を緩く固定して右手で蛇腹を揺らすことでビブラートを付ける方法です。

ビブラートをしながらの指替えを「鳥の歌」の予習として練習します。

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替え指2-2

複旋律の練習

主音と共にCmM7,Dm7-5の分散和音を弾きます。上の数字は指番号で3小節目の赤い数字3は替え指3でやったようにcとf を中指で弾きます。下の数字は2つの声部の音程です。

伴奏準備Cm-1

1オクターブ上でも弾きます。この音域では2、3小節目のa♭がありませんのでg#を左側で弾きます。4小節目のe♭も左側のd#で代用できます。

伴奏準備Cm-2






イングリッシュコンサーティーナの練習46-Cマイナー低音域と音階練習10

かぶる部分もありますが、Cマイナーのg3〜g4を簡単に練習します。

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Cマイナー・ボタン

第2ポジションでg3とg4を取って左右の練習をします。

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g3〜4

右手がG7(ソ、シ、レ、ファ)、左手がA♭M7(ラ♭、ド、ミ♭、ソ)と同じ音になります。

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G7/A♭M7

Cハーモニックマイナースケールと同じ音群ですが、gを主音とする音階はgハーモニックマイナーパーフェクト5ビロウ(ダウン)スケールという音階になります。

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GHmp5↓

中でもa♭を中心に練習します。

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Cマイナーまみれa♭

新しい音階練習曲です。

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音階練習10Cマイナー

 

 

イングリッシュコンサーティーナの練習45-Cマイナー(ハ短調)

すでにメジャーでやっていますが、基準とする主音です。

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基準c

基準音cを赤丸で、e♭メジャーとの違いであるbを黄丸で囲みました。このキーでもa♭6のボタンが無いのでg#6のボタンで代用します。(注)

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Cマイナー・ボタン

基準音cを最低音として上にオクターブ内の音を弾くとCmM7と同じ構成音になります。(ド、ミ♭、ソ、シ)

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CmM7

 

基準音cを最高音として下にオクターブ内の音を弾くとDm7-5と同じ構成音になります。(レ、ファ、ラ♭、ド)譜例の2オクターブ上、高音域で弾く時はa♭をg#のボタンで代用します。(赤音符)

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Dm7-5

 

2オクターブで弾いてみます。

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CmM7/Dm7-5

Cハーモニックマイナースケール カッコにある指使いは高音域のものです。

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Cマイナー

練習曲です。

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Cマイナーまみれ

オクターブ高い同曲ですが、最高音a♭は左のg#で取ります。(赤音符)

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Cマイナーまみれ2