ここでも音楽的というより学習としてこの段階に相応しいものを練習します。具体的には簡単でしかも和音を表現できるもの、ということでベースラインのようなものを付けます。
下の楽譜は1段目がメロディーと伴奏全体で符幹(音符の棒)が上を向いている音符が旋律声部(メロディーライン)で、下を向いているものが伴奏声部(ここではベースライン)です。2段目は右手で弾く音を書いています。3段目は左手です。
⊓∨記号は⊓が蛇腹を引っ張る(広げる)、∨が蛇腹を押す(縮める)記号です。基本的に2拍ごとに返しますが、6拍伸びているところもあり(7〜8小節目)ます。練習の最終段階以外ではもちろん守らなくても構いません。
前の伴奏付きの「子守唄」同様に、練習の仕方としてはまず、①1段目を見て旋律声部だけを覚えます。指使いは2、3段目のものを使います。②1段目を見て伴奏声部だけを覚えます。指使いは2、3段目のものを使います。③2段目、右手だけを弾きます。④左手だけを弾きます。⑤右と左を合わせて弾きます。
練習は少しずつ、2小節とか4小節ずつやります。次の譜面は1〜4小節目です。ちなみに、この曲はアウフタクトがあり最初の小節は1拍しかない不完全小節なので小節数としては数えません。1段目の上に小さいアンダーラインのある数字が小節番号です。vibはビブラートの記号です。
左手2指で弾き始めると1小節目は3指になり、4拍目は2指で3列目のf を弾くという形になります。3小節目は右手で指替えが必要になります。vibビブラートは音楽的にはちょっとカッコ悪いかもしれませんが、練習のためにつけておきます。
5小節目の1〜2拍は前の短旋律のこの曲とは違い8分音符に分けます。1、2カッコの「中」は蛇腹を真ん中に戻す記号として私が勝手に考えたものです。長く音を伸ばした後なので空気抜きボタンを使って4分休符の間に蛇腹を戻します。6小節目の2拍目のメロディーcは次の小節の1拍目までタイで伸ばしたいのですが、蛇腹の関係で休符にしました。
右手6小節目のf#ですが、直前のf を3-2と替え指を使い、f#を3指で取っても良いのですが、7小節目のgを3指で取れることと、3、4指の半音階の練習のためにこのような指使いにしました。指の長さの関係でやりにくすぎたら3指でf#を使っても良いでしょう。
続く9〜12小節目までは比較的容易です。
12小節目のメロディーgも3拍目頭まで伸ばしたいところですが蛇腹の関係で休符にしました。14小節目はビブラートをしながら3-2の替え指をするところですね。替え指が目立たないように練習します。
次につなぎ目を練習し、4小節から8小節、12小節と伸ばしていきます。全体をつなげて最初の手順を繰り返します。つまり、①1段目を見て旋律声部だけを覚えます。指使いは2、3段目のものを使います。②1段目を見て伴奏声部だけを覚えます。指使いは2、3段目のものを使います。③2段目、右手だけを弾きます。④左手だけを弾きます。⑤右と左を合わせて弾きます。そして全体を完成させます。