外縁の響

音楽のガイエン、そしてゲエンとしての響

2020-01-01から1年間の記事一覧

島田式における即興の技術-15キ、律導和音の律調主和音化

ここでは律調で琉球音階を演奏する場合の、特に導和音の状態を考えてみます。 C律の導和音4Dに(C律ではなく)同主C琉の中間音(黒音符)を加えてみます。 そしてこの導和音の中音を主音ととるとD律の音階が出来上がります(2小節目)。つまりC律の導和音がD…

島田式における即興の技術-15カ、都調導和音の読み替え

律調の導和音を主和音とした都調について考えてみます。 都調の導和音は2つの中間音を構成音として含みますが、この2つの音、e♭とb♭は元々民の中間音でした。長2度都調の導和音は主調律導和音に民中間音を付加したものの一部省略した形と同じです。核2和音も…

島田式における即興の技術-15オ、律導和音の都調主和音化

「二重の調」で見てきた様に、主となる調と同時に二次的な調を加えることができました。ここでは律調で民謡音階を演奏する場合の、特に導和音の状態を考えてみます。 C律の導和音4Dに(C律ではなく)同主C民の中間音(黒音符)を加えてみます。 そしてこの導…

島田式における即興の技術-15、律調導和音の主和音化

律音階は1、4、5度音の核音(白音符)と長2、6度の中間音(黒音符)でできていることは見てきました。律調主和音では核音を和音音としてその間に中間音が非和音音(譜例では和音右側の小音符)として存在します。 導和音では音階中間音が和音音となるため、…

島田式における即興の技術-14エ、民調導和音の読み替え

民調の導和音を主和音とした民調について考えてみます。 民調の導和音は2つの中間音を構成音として含みますが、この2つの音、a♭とd♭は元々都の中間音でした。短7度民の導和音は主調民導和音に都中間音を付加したものの一部省略した形と同じです。核2和音も同…

島田式における即興の技術-14ウ、民調主和音化

「二重の調」で見てきた様に、主となる調と同時に二次的な調を加えることができました。ここでは民調で都音階を演奏する場合の、特に導和音の状態を考えてみます。 C民の導和音4B♭に(C民ではなく)同主C都の中間音(黒音符)を加えてみます。 そしてこの導…

島田式における即興の技術-14イ、琉調導和音の読み替え

民調の導和音を主和音とした琉調について考えてみます。 琉調の導和音は2つの中間音を構成音として含みますが、この2つの音、aとdは元々律の中間音でした。短7度琉の導和音は主調民導和音に律中間音を付加したものの一部省略した形と同じです。核2和音も同様…

島田式における即興の技術-14ア、琉調主和音化

「二重の調」で見てきた様に、主となる調と同時に二次的な調を加えることができました。ここでは民調で律音階を演奏する場合の、特に導和音の状態を考えてみます。 C民の導和音4B♭に(C民ではなく)同主C律の中間音(黒音符)を加えてみます。 そしてこの導…

島田式における即興の技術-14、民調導和音の主和音化

民謡音階は1、4、5度音の核音(白音符)と短3、7度の中間音(黒音符)でできていることは見てきました。民調主和音では核音を和音音としてその間に中間音が非和音音として存在します(譜例では和音右側の小音符)。 導和音では音階中間音が和音音となるため…

島田式における即興の技術-フレーズの変形11 4音のフレーズ

言うまでもないことですが、既習の8音フレーズは分解して使うこともできます。 ここではまずP1、P2を4音づつに分解してみましょう。 4音フレーズであっても奇数偶数の別があります。ここには出ていませんが、もし偶数4音+偶数4音の8音フレーズがあれば結果…

島田式における即興の技術-二重の調ク、都調と琉球音階

ここでは、下行陰音階である都節音階を基調に、上行陰音階である琉球音階の旋律が同時に鳴る状態を考えてみます。 総和音を比較してみると主和音のみが共通で他に共有できる和音はありません。都の主和音上で都節音階を演奏することは当然ながら問題ありませ…

島田式における即興の技術-二重の調キ、都調と民謡音階

ここでは、下行陰音階である都節音階を基調に上行陽音階である民謡音階の旋律が同時に鳴る状態を考えてみます。 すでに民調と都節音階で見てきたように総和音を比較するとお互いの主和音、都の異向形の核3和音と民の核2和音の2つは共通しています。これらの…

島田式における即興の技術-二重の調カ、律調と琉球音階

ここでは、下行陽音階である律音階と上行陰音階である琉球音階が同時に鳴る状態を考えてみます。 すでに琉調と律音階で見てきた様に総和音を比較するとお互いの主和音、琉の異向形の核3和音と律の核2和音の2つは共通しています。これらの和音上で琉球音階を…

島田式における即興の技術-二重の調オ、律調と民謡音階

ここでは、下行陽音階である律音階と上行陽音階である民謡音階が同時に鳴る状態を考えてみます。 すでに民調と律音階で見てきた様に総和音を比較すると3つの和音が共通します。これらの和音上で民謡音階を演奏することが可能です。 共通しない導和音について…

島田式における即興の技術-二重の調エ、琉調と都節音階

ここでは、上行陰音階である琉球音階と下行陰音階である都節音階が同時に鳴る状態を考えてみます。 総和音を比較してみると主和音のみが共通で他に共有できる和音はありません。琉の主和音上で都節音階を演奏することは当然ながら問題ありません。 琉の長7度…

島田式における即興の技術-二重の調ウ、琉調と律音階

ここでは、上行陰音階である琉球音階と下行陽音階である律音階が同時に鳴る状態を考えてみます。 総和音を比較してみると主和音同士、琉の異向形の核3和音と律の核2和音は共通しています。琉のこの2つの和音上で律音階を演奏することは問題ありません。 律の…

島田式における即興の技術-二重の調イ、民調と都節音階

ここでは、上行陽音階である民謡音階と下行陰音階である都節音階が同時に鳴る状態を考えてみます。 総和音を比較してみると主和音同士、民の核2和音と都の異向形の核3和音は共通しています。民のこの2つの和音上で都節音階を演奏することは問題ありません。 …

島田式における即興の技術-二重の調ア、民調と律音階

島田式での核音集合=トニックは、日本伝統音階の4種で共通です。つまりトニックが鳴っている時点では琉球、民謡、律、都節の音階が演奏可能です。 ここでは、上行陽音階である民謡音階と下行陽音階である律音階が同時に鳴る状態を考えてみます。 主和音以外…

島田式における即興の技術-都6、異向形導音

都節音階の異向形導音の使い方について解説します。 旋律としてのみの異向形導音 日本伝統音楽では和音を使わないため、旋律としてだけを考えれば良いわけです。島田式でもこの要素を最大限生かしたいと考えています。 アのように本来の中間音の短6度音(ラ♭…

島田式における即興の技術-都5、フレーズ2

フレーズの自作や作曲に役立てられるように理論面も書きましたが、実践を先にしたいという方は都P2から読み始ると良いでしょう。 偶数フレーズ 前項で「等しい長さの音が偶数個(2x)順次(となりの高さの音に)進行し、なおかつそれに続く解決音(+1)がオ…

島田式における即興の技術-都4、P1反行形

前項でやった琉球フレーズ1です。 奇数偶数フレーズとも音程を上下反対にした反行形でもその性質は変わりません。 都P1を上下反対にすると以下のようになります。2小節目は異向形導音を使いました。(赤い音符) 反行形: ド、ラ♭、ソ、ラ♭、ド、レ♭、ド、ラ…

島田式における即興の技術-都3、フレーズ1

このシリーズの序で示した内容にそって、琉球フレーズとその応用について書きます。 フレーズの自作や作曲に役立てられるように理論面も書きましたが、実践を先にしたいという方は「解決音」から読み始ると良いでしょう。 奇数フレーズと偶数フレーズ この記…

島田式における即興の技術-都2、都節4度和音

音を5つ4度で重ねると日本音階の基本形5音すべてがあらわれます。島田式ではこれを3つの構成音による3つの和音にわけます。これらの和音は4度で構成された4度和音ですが、目数で見ると3目の音程でできています。*1 各和音の構成音は基本の形で上から…

島田式における即興の技術-目次

✳︎この記事は目次としてリンクをつけていきますが、随時公開する予定なのでしばらくは不完全な形になっていることをご了承ください。 0、序 日本音階 1、音階とその練習 民謡音階 琉球音階 律音階 都節音階 2、4度和音 民謡音階 琉球音階 律音階 都節音階 3…

島田式における即興の技術-都1、都節音階とその音階練習

小泉理論では日本伝統音階には核となる音が2つあり、一つは主音、もう一つは核音と呼ばれます。それ以外の間にある音は中間音と呼びます。島田式では主音=核1、核音=核2と言いますが、もう一つ場面に応じて核音としても中間音としても機能する音があり、こ…

島田式における即興の技術-律6、異向形導音

律音階の異向形導音の使い方について解説します。 旋律としてのみの異向形導音 和音の中での異向形導音 似かよった調 和音の連結 旋律としてのみの異向形導音 日本伝統音楽では和音を使わないため、旋律としてだけを考えれば良いわけです。島田式でもこの要…

島田式における即興の技術-律5、フレーズ2

フレーズの自作や作曲に役立てられるように理論面も書きましたが、実践を先にしたいという方は民P2から読み始ると良いでしょう。 偶数フレーズ 前項で「等しい長さの音が偶数個(2x)順次(となりの高さの音に)進行し、なおかつそれに続く解決音(+1)がオ…

島田式における即興の技術-律4、P1反行形

前項でやった律フレーズ1です。 奇数偶数フレーズとも音程を上下反対にした反行形でもその性質は変わりません。 律P1を上下反対にすると以下のようになります。 反行形:ド、ラ、ソ、ラ、ド、レ、ド、ラ、|ドまたはソ 7音音階用である五線譜に書くと見た目…

島田式における即興の技術-律3、フレーズ1

このシリーズの序で示した内容にそって、民謡フレーズとその応用について書きます。 フレーズの自作や作曲に役立てられるように理論面も書きましたが、実践を先にしたいという方は「解決音」から読み始ると良いでしょう。 奇数フレーズと偶数フレーズ この記…

島田式における即興の技術-律2、律4度和音

音を5つ4度で重ねると日本音階の基本形5音すべてがあらわれます。島田式ではこれを3つの構成音による3つの和音にわけます。これらの和音は4度で構成された4度和音ですが、目数で見ると3目の音程でできています。*1 各和音の構成音は基本の形で上から…